第21回世界コンピュータ将棋選手権 1次予選 3回戦

3回戦の相手は「なり金将棋」。
2年連続2回目の対戦で、昨年の選手権ではym将棋が勝利しています。

棋譜こちら

ym将棋のモニターで、なり金将棋の作者さんと一緒に観戦していました。
最初のポイントは、角交換した後のこの局面。

後手:narikin
後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
                                                        • +
v香v桂 ・v金 ・v金v銀v桂v香
・v飛 ・v銀 ・v玉 ・ ・ ・
v歩 ・v歩v歩 ・v歩 ・v歩v歩
・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・
・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・
歩 歩 桂 歩 ・ 歩 歩 歩 歩
・ ・ ・ 玉 飛 ・ ・ ・ ・
香 ・ 銀 金 ・ 金 銀 桂 香
                                                        • +
先手:ymshogi 先手の持駒:角 歩  手数=17 ▲7七同桂 まで 後手番

ここで、なり金将棋は△86歩と突いてきました。
「王手飛車だ」との声がしたのですが、自分はよく分らず首をかしげていると、
「▲86同歩△同飛の後、▲75角と打つと王手飛車」と教えて頂きました。
このくらい気づけよという話ですが、なり金将棋のプログラムの方は▲86同歩の後でようやく気づいたらしく、慌てて△53歩と打って受けますが、これでym将棋は歩を丸得。
この後もあやしく駒得を続け、64手でなり金将棋の投了となりました。

水平線効果にしても、タダで駒を捨てる手が多すぎたようです。
「評価値の正負の処理をいじったので、そこでバグを起こしたかもしれない」というお話でした。