100年インタビュー

数日前にNHK-BSでやっていたインタビュー番組で、羽生名人がお話をされていました。
やはりというか、コンピュータ将棋についても話題が出ました。

名人がコンピュータ将棋に抱いている印象。

「アマ高段の水準まできて、それからどう進歩していくのか、方向性が見えなかったが、ここ数年でひとつ壁を超えたような印象がある」

「コンピュータの指す手は、人間と異質なものがある。人間ならまずこうは指さない、という手を指す。棋譜を見せられたら、コンピューターが指したか人間が指したか分かる」

そんなものかと思ったら、「今は」という注釈つきでした。

「コンピュータは、幅広く手を読み、大量の計算をして指し手を決める。人間は、ベテランになればなるほど、手を読まなくなる。局面を見て、読む手を狭くしぼっている」

「今は全く正反対の方向性だが、(結論としての)指し手が、将来、コンピュータと人間で一致するのか、それとも現在のまま異質なのか」

「(コンピュータと指してみたいと思いますか、の質問に)どういう指し方をするのか興味はあります」

コンピュータと将棋の研究について。

「今までは、コンピュータを使って将棋を指すといっても、ソフトと指すのでなく、インターネット経由で人間と指していた。今後、ひたすらソフトと指すことで上達する人たちが出てくるが、そういう人がどういう強さを身につけてくるのか、コンピュータのような指し方をするのか、興味がある」

「将棋の研究にコンピュータが使われているが、それはファイル(データベース)を見ているのと同じことで、コンピュータからなにか助言を得ているわけではない。今後、助手としてコンピュータを使うようになるのか、これも興味がある」

記憶で書いているので、文言はこの通りではないですが、大体こんな内容でした。
「ソフトと指すことで上達する」というのは、「無理だろう」と個人的には思ってたんですが、それも非現実的ではなくなってきている、のでしょうかね。
ソフト相手に将棋を覚えた人がどんな手を指すのか、それは確かに興味があるところです。

10/11 番組からの引用部分を明確にしました。