第20回世界コンピュータ将棋選手権 1次予選 6回戦

6回戦の相手は「こまあそび」。
前身の「隼」とは、昨年の選手権でも対戦しているので、2度目の対戦ということになります。
名前を変えられた理由を聞いてみると、「漢字1文字だとバランスが悪い」ということでした。


この対局はym将棋のモニターで、こまあそびの作者さんと一緒に観戦していました。

後手:komaasobi
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
                                                        • +
v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂 ・
・v玉v銀 ・ ・ ・ ・ ・v香
v歩v歩v歩 ・v歩v金v角 ・ ・
・ ・ ・v飛v銀v歩v歩v歩v歩
歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・
・ ・ 歩 角 ・ ・ ・ 飛 歩
・ 歩 桂 銀 歩 歩 歩 ・ ・
・ ・ 玉 ・ 金 銀 ・ ・ ・
香 ・ ・ 金 ・ ・ ・ 桂 香
                                                        • +
先手:ymshogi 先手の持駒:歩  手数=46 ▽2四歩 まで


ym将棋が優勢を意識したのはこの局面あたりからです。
後手のこまあそびが△24歩と突いてきたのですが、これはまずかったようです。
ym将棋が▲同歩と取ると先が続かず、こまあそびは△25歩としてしまいます。むろん▲同飛と取ると、こまあそびは△13桂。
しばらくしてym将棋が龍を作って、次の局面に。

後手:komaasobi
後手の持駒:角 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
                                                        • +
v香v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・ ・
・v玉v銀 ・ ・ ・ ・ ・ 龍
v歩v歩v歩 ・v歩v金v角 ・v桂
・ ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・v歩
歩 ・ ・ 桂v銀 ・ ・ ・ ・
・ ・ 歩 飛 ・ ・ ・ ・ 歩
・ 歩 ・ 銀 歩 歩 歩 ・ ・
・ ・ 玉 ・ 金 銀 ・ ・ ・
香 ・ ・ 金 ・ ・ ・ 桂 香
                                                        • +
先手:ymshogi 先手の持駒:香 歩四  手数=60 ▽5五銀 まで


ここでym将棋は▲73桂成と攻め込みます。
こんな手が指せるようになったのか、という喜びと、本当にこの手でいいのか、という不安が交錯します。
この後は△73同玉▲75香と攻め続け、△74桂の合駒に▲同香△同玉となったのが次の局面。

後手:komaasobi
後手の持駒:角 香 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
                                                        • +
v香v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・ ・
・ ・v銀 ・ ・ ・ ・ ・ 龍
v歩v歩 ・ ・v歩v金v角 ・v桂
・ ・v玉 ・ ・v歩v歩 ・v歩
歩 ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・ ・
・ ・ 歩 飛 ・ ・ ・ ・ 歩
・ 歩 ・ 銀 歩 歩 歩 ・ ・
・ ・ 玉 ・ 金 銀 ・ ・ ・
香 ・ ・ 金 ・ ・ ・ 桂 香
                                                        • +
先手:ymshogi 先手の持駒:桂 歩五  手数=66 ▽7四同玉 まで


ym将棋の次の一手は▲72竜、と龍を切ってしまいます。
その時は強い手だな…と思ったのですが、あとでログを見てがく然。
この件は別に書きます。


対局の方はしばらく進んだ後、こまあそびが王手ラッシュをかけてきて、それが終わったところで投了となりました。
以下、投了図です。

後手:komaasobi
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
                                                        • +
v香 ・ ・ 龍 ・ ・ ・ ・ ・
・v玉v金 ・ ・ ・ ・ ・ ・
v歩v歩 ・ ・v歩 ・ 全 ・v桂
・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩
歩 ・ 銀 ・ ・v歩 ・ ・ ・
・ 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩
・ ・ 玉 金 ・ 歩 歩 ・ ・
・ ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・
香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
                                                        • +
先手:ymshogi 先手の持駒:飛 角二 金 銀二 桂三 香二 歩五  手数=119 ▲3三銀成 まで 後手番


これで3勝3敗となりました。
終戦に勝てば、2次予選進出の目もあるという、希望に満ちた状態です。
この時は、あのような悲劇が待っているとは思いもしませんでした。。